
面接官:分散トレーシングについて説明してください。
私:分散トレーシングとは、マイクロサービスアーキテクチャのように分散したシステムにおいて、リクエストが複数のサービスを経由する際に、その経路を追跡し、パフォーマンスに関する情報を収集・分析する技術です。
以前のプロジェクトで、ECサイトの決済処理が遅延するという問題が発生しました。複数のマイクロサービスが連携する複雑なシステムだったため、原因の特定が困難でした。そこで、分散トレーシングツールを導入し、リクエストの経路を可視化した結果、ある特定のサービスでデータベースへのクエリがボトルネックになっていることが判明しました。
そのサービスのクエリを最適化することで、決済処理の遅延を大幅に改善し、顧客満足度を向上させることができました。分散トレーシング導入前は原因特定に数日を要していたのが、導入後は数時間で特定できるようになりました。
現役エンジニアによる深掘り解説
メリット
ボトルネックの特定: リクエストの遅延が発生している箇所を特定しやすくなります。マイクロサービス間の通信における問題点をピンポイントで把握可能です。
パフォーマンス改善: 遅延の原因を特定することで、ボトルネックとなっている処理の最適化が可能になり、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
障害の早期発見: 障害発生時に、影響範囲を迅速に特定し、復旧作業を効率的に行うことができます。根本原因の特定にも役立ちます。
可視性の向上: システム全体の処理の流れを可視化することで、開発者や運用者がシステムをより深く理解することができます。
サービスレベル目標(SLO)管理: 各サービスのリクエスト処理時間などを計測することで、SLOの達成状況を把握し、改善に繋げることができます。
デメリット
導入・設定の複雑さ: 分散トレーシングツール自体が複雑であり、各サービスへの実装も必要となるため、導入・設定に手間がかかる場合があります。
オーバーヘッドの発生: トレーシングのために追加の処理を行うため、システムにわずかなオーバーヘッドが発生する可能性があります。
データ量の増大: 大量のトレースデータを収集・保存する必要があるため、ストレージコストが増加する可能性があります。
セキュリティ上の考慮: トレースデータには機密情報が含まれる可能性があるため、セキュリティ対策を講じる必要があります。
標準化の必要性: 複数のサービスで異なるトレーシングツールを使用すると、データの統合や分析が困難になるため、標準化されたトレーシング戦略が必要です。
⚠️ 面接突破のワンポイント
- 「分散トレーシングツール(例: Jaeger, Zipkin, OpenTelemetry)の使用経験」について、具体的なツール名と、どのような課題を解決するためにどのように活用したかを説明できるように準備しましょう。
- 「トレースID」や「スパン」といった分散トレーシングの基本的な概念を理解しておきましょう。そして、なぜマイクロサービス環境において分散トレーシングが重要なのかを説明できるようにしておきましょう。


